近年、結婚を目指す人々の間で「婚活」という言葉が生まれ、新たな出会いの形が増えています。一生を共にするパートナーを見つけるための伝統的な方法である「お見合い」を改めて考察しましょう。
かつては堅苦しいイメージのあったお見合い結婚ですが、現代ではパーティー形式や結婚相談所を通じた出会いも人気を集めています。お見合いでは、初対面の印象が非常に重要です。適切な作法やマナーを身につけることは、この場においては欠かせません。
このページでは、伝統的なお見合いの方法とその流れを紹介し、結納や結婚に至るまでのプロセスを説明します。
信頼できる世話人の見つけ方と依頼方法
お見合いを成功させるためには、信頼できる世話人の選択が大切です。世話人は、結婚を考えるあなたと相手を引き合わせる役割を担います。
この役目を果たすのは、特定の職業に限定されず、あなたの周りの知人や親戚、職場の上司、恩師などが適しています。あなたを良く理解している人を選ぶことが重要です。通常は本人や両親が依頼を行います。
依頼の際には、相手に求める条件や自分の希望を明確に伝えることが重要です。写真や身上書、家族構成などの基本情報を準備し、自己紹介の書面も加えるのが一般的です。特に写真は、プロフェッショナルなお見合い写真に加え、日常の様子がわかるものも添えると良いでしょう。
- 世話人は結婚を考える本人と相手の間に立ち、引き合わせる
- 世話人の選定は特定の職業に限らず、親しい知人や親戚、職場の上司、恩師などから選択可能
- お見合い相手を選ぶ際、自分を良く理解してくれる人が適任
- 世話人への依頼は、通常、本人自身か両親が行う
- 依頼する際には、相手に求める条件や自身の結婚に対する希望をはっきりと伝えることが肝心
- お見合いの準備として、自己の写真や身上書、家族構成に関する基本情報を用意
- 自己紹介書類の準備も一般的な慣習
- 提出する写真は、正式なお見合い用のものと、日常生活の様子がわかるものの両方を準備することが望ましい
お見合い提案への正しい対応法
結婚を検討している場合には、この機会を大切にしましょう。提供された写真や身上書、家族構成、自己紹介などをしっかり確認することから始めます。何か疑問がある場合は、お見合い前に世話人に質問しても問題ありません。
もし結婚に興味がない場合、お見合いの提案があっても、その前段階で丁寧に断ることが重要です。提案された写真や身上書を受け取る前に、その意志を伝えるべきです。
世話人には、結婚に対するあなたの考えをはっきりと伝えましょう。これにより、お互いの時間と労力を節約することができます。
結婚を考えていない場合の対応
- 提案された写真や身上書を受け取る前に断る
- 世話人に対して結婚する意志がないことをはっきりと伝える
結婚を考え始めている場合の対応
- 提供された資料を丁寧に見る
- 不明点があれば、お見合い前に世話人に確認
- 返事は一週間以内にすることが望ましい
- 断る場合は、失礼にならないように丁寧に言葉を選んで断る
- 受け取った資料は、世話人を通じて返す
お見合い用身上書の正しい作り方
お見合いの際に重要な書類の一つが「身上書」です。これは、自分のプロフィールを相手方に伝えるための書類で、釣書とも呼ばれます。
身上書は履歴書用紙ではなく、便箋に手書きし、白い封筒に入れて渡します。
◆以下のような順番で書きます。
- タイトルとして「身上書」と記載し、自分の名前と生年月日を入れる。
- 本籍地と現住所を詳細に書く。
- 学歴は最終学歴からさかのぼって記載する。
- 職歴も年度と勤務先を明記。
- 所有する資格を記載。
- 趣味や興味があることをリストアップ。
- 健康状態について、簡潔に記述。
- 家族構成を詳しく書く。
この身上書を通じて、お見合い相手に自分をしっかりとアピールできます。
お見合い用家族書の作成ガイド
家族書とは、お見合いの際に自分の家族構成を伝えるための書類です。この書類には、家族の年齢順に、それぞれの名前、あなたとの関係(続柄)、職業などを記載します。もし兄弟姉妹が既に結婚していて同居していない場合でも、彼らの情報は含めることが一般的です。
お見合いの際に使用する家族書は、自分の家族構成を伝えるための重要な書類です。家族書を作成する際のポイントは以下の通りです。
- 家族を年齢の若い順に記載します。
- それぞれの家族の氏名、自分との続柄(関係)、現在の職業を明確に書きます。
- 既婚で家族とは別居している兄弟姉妹も、家族書には含めます。
これらの点を念頭に置いて家族書を作成することで、お見合い相手に自分の家族について正確に伝えることができます。
お見合い成功への第一歩:会場選びのコツ
お見合いの場所は、お互いの印象に大きく影響を与えます。適切な場所を選ぶために、以下の点を考慮しましょう。
まず、場所は分かりやすく清潔感があり、落ち着いた雰囲気のところを選ぶことが重要です。また、正座が苦手な人が多いので、椅子席がある場所が好ましいでしょう。会場としては、ホテルや仲人の自宅などが無難な選択です。
お見合いの始めは、お食事よりもお茶やティータイムからスタートすることが多いです。予約は可能な限り事前に世話人が行い、ホテルを会場にする場合は「お見合い用」と伝えると良いでしょう。これらのポイントを踏まえて場所を選べば、お見合いがスムーズに進行する可能性が高まります。
お見合い成功のためのマナーと振る舞い
お見合いの日は、約束の時間より20〜30分前には会場に到着することが大切です。会場に着いたら、化粧室で身だしなみを整えましょう。万が一遅れることがあれば、必ず電話で連絡を入れてください。
お見合いの際は、まず仲人に挨拶をし、約束の時間の10分前には指定された場所にいます。和室でのお見合いでは、座布団の上手な使い方や姿勢が重要です。洋服の場合は、身体を支えながら座り、和服の場合は、着物の裾を整えて座ります。
お見合いでの食事では、苦手な食べ物が出てもできるだけ食べるよう努めます。どうしても食べられない場合は、丁寧に断りましょう。食事中は、なるべく席を立たないようにします。
お見合いが終わったら、椅子から立つ時や和室なら座布団を外してから挨拶をします。「今日は楽しかったです、ありがとうございました」と伝えましょう。その後、なるべく早く仲人に感謝の意を伝えます。電話でも、直接会っても良いでしょう。
見合いの日のスムーズな進行法
見合い当日の流れを知っておくことは、当日の準備にとても役立ちます。まず、会場には仲人が一番初めに到着します。当事者たちが到着したら、既に到着している人は席を立って迎えます。仲人は、到着した当事者たちに席順を案内します。
次に、仲人が二人をそれぞれ紹介します。紹介されたら、相手の目を見て丁寧に挨拶をしましょう。歓談の際には、趣味や仕事の話題で会話を進めます。共通の話題があると、会話が弾みやすくなります。
話が進んでお互いに打ち解けたら、二人だけの時間を設けることが大切です。この時、仲人や両親は退席します。この時間を利用して、二人で深い話をするチャンスです。
お見合いに適した服装とアクセサリー選び
最近のお見合いでは、女性は昔のように振袖ではなく、普段着としての洋服を選ぶことが多くなっています。清楚で上品な雰囲気の洋服が好まれますが、着物を選ぶ場合もあります。男性の場合は、基本的にはスーツが一般的です。
女性のアクセサリー選びでは、控えめなものを選ぶことがポイントです。洋服を着る場合、派手なアクセサリーは避け、着物を着る場合はアクセサリーを極力控えると良いでしょう。パールのような上品なアクセサリーは洋装でも和装でも使えます。
和服を選ぶ場合は、お見合いの場所が着付けサービスを提供しているか事前に確認すると便利です。特に雨天の日などは現地で着付けをしてもらう方が良いでしょう。洋服を選ぶ場合は、肌の露出が多い服やミニスカートは避け、清楚な印象の服を選びます。また、冷房が効いている場所もあるので、羽織れるものを持参すると安心です。
靴は清潔に磨いて、靴下は新品を選ぶことも大切です。女性の場合、派手なマニキュアは避けるのが望ましいです。
結婚式における仲人の役割と関係
仲人とは、結婚を考えている二人を引き合わせる人のことで、結婚が決まったカップルや両家の関係を結ぶ重要な役割を持っています。結婚式や披露宴では、媒酌人としてカップルの支えとなります。
仲人は、お見合いから結納、結婚式、披露宴といった様々な場面で活躍します。そして、結婚後も、新夫婦の大切な人生の節目、例えば転勤や昇進、出産などの際にも関係は続いていきます。
仲人と新夫婦の関係は、結婚式だけに留まらず、長い期間に渡って続くことが多いのです。
お見合いの準備と当日の流れ
本文 お見合いの準備はまず、お互いのプロフィールや写真の交換から始まります。最近では、フォーマルな写真よりも普段の様子が分かるスナップ写真を交換することが多いです。
次に、お見合いの日時と場所を設定します。ホテルやレストラン、時には仲人の自宅で行うこともあります。仏滅を避け、土日の昼間やティータイムを選ぶと良いでしょう。食事の好みも考慮して和食か洋食かを決めます。
当日は、仲人が二人を紹介し、共通の話題で会話を進めます。会話が弾んだ後は、当事者同士だけで話す時間を設けるのが一般的です。仲人は、適切なタイミングで会話を切り上げる役割も持ちます。
仲人への正しいお返事の伝え方
本文 お見合いの後の返事は、仲人を通じて行うのがマナーです。返事は、お見合いの後できるだけ早く仲人に伝えることが重要です。
好意的な返事の場合、「先方とのお付き合いを希望します」と伝えます。もし断る場合は、「残念ですが、私には合わないと思います」と丁寧に伝えます。
お返事を伝えた後は、仲人の自宅にお礼を伝えに行くのが望ましいです。できれば、両親や親と一緒に訪れるとより良いです。お礼の際には、自分の気持ちや交際の進行状況を伝えることが礼儀になります。
お見合いから始まる結婚への道のり
お見合いは、二人の出会いをつなぐ重要な手段です。交際が始まり、お互いを深く知る過程を経て、結婚への決意が固まれば、次は婚約へと進みます。交際が始まってから3ヶ月から半年の間に、相手への気持ちを伝え、結婚を前提にした関係を築くことが大切です。
プロポーズは、相手との深い絆を感じた時に行います。その後、双方の両親に挨拶し、家族の承諾を得た上で結納の準備を進めます。結納が済めば正式に婚約となります。
家族への挨拶時は、清潔感のある服装で訪問し、手土産を持参することが一般的です。また、結納では仲人を立てることもありますが、最近では仲人なしのケースも見られます。
まとめ
今回は、お見合いについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?具体的には、以下のポイントが挙げられます。
現代の婚活と伝統的なお見合いは、新しい出会いの形を生み出しています。信頼できる世話人を選ぶこと、写真や身上書の準備、そして適切なマナーを学ぶことが、成功するための重要なポイントです。
お見合いでは、相手に与える印象がとても重要で、適切な場所の選定、清潔な服装、丁寧な挨拶が良い印象を作り出します。お見合いの後の対応や結婚に向けたプロセスも慎重に進めることが大切です。