結婚式招待者選びと招待状の書き方を解説

結婚式招待状

結婚式招待者選びと招待状の書き方を解説

結婚式は、二人が夫婦になる大切な節目を、家族や友人と共有する特別な一日です。誰を招くか、どのような招待状を送るかは、その日の雰囲気やゲストの印象を大きく左右します。

この記事では、結婚式の招待者選びの考え方と具体的な進め方、そして
招待状の作り方・文面の基本・文例を分かりやすく解説します。あわせて、招待状を受け取ったときの返信マナーにも軽く触れながら、全体の流れを整理していきます。

結婚式招待者選びのポイント

まずは、「どのくらいの規模で、誰と一日を過ごしたいか」という全体像を決めることが大切です。やみくもにリストを書き出すのではなく、次のような順番で考えると整理しやすくなります。

最初に決めたいのが予算と会場のイメージです。招待できる人数は、会場の規模と一人あたりの費用から逆算しておおよその目安を出すことができます。一般的には、
招待人数 × 1人あたり約2万〜4万円」をざっくりした目安として考えておくと、全体の規模感をつかみやすくなります。

次に、親族・友人・職場関係など、ゲストのグループごとに優先順位をつけていきます。「必ず招待したい人」「できれば招待したい人」のようにランク分けしておくと、予算や会場の都合で人数調整が必要になったときもスムーズです。

招待状のデザインは、席次表やメニューカード、プロフィールブックなどと統一感を持たせると、披露宴全体の完成度がぐっと高まります。最近は、印刷サービスやテンプレートを使って、
オリジナルデザインの招待状を作るカップルも増えています。

また、「挙式のみ」「披露宴から」「二次会のみ」など、招待する範囲の違いも早い段階で整理しておきましょう。

  • 招待者数は「予算」「会場の規模」「式のスタイル」から逆算して目安を出す。
  • 両家で「必ず招待したい人」「できれば招待したい人」をグループごとに整理する。
  • 招待状のデザインは席次表やメニューとテイストを統一すると、世界観がまとまりやすい。
  • 一人あたりおおよそ2万〜4万円を目安に、全体の予算を組み立てる。
  • 挙式・披露宴・二次会など、どこまで招待するかをカテゴリー別に決めておく。

結婚式ゲスト選定とスタイル考慮

ゲスト選びでは、結婚式のスタイルによって、ふさわしい招待範囲が少しずつ変わってきます。たとえば、格式の高いホテル披露宴と、カジュアルな会費制パーティーでは、招待する顔ぶれや人数の目安が異なります。

まずは、「親族中心で落ち着いた会」「友人も多く招くにぎやかな披露宴」「カジュアルな1.5次会」など、理想の雰囲気を言葉にしてみましょう。そのうえで、次のポイントを押さえておくと、バランスの良いゲストリストが作りやすくなります。

  1. 予算とご祝儀の考え方:一生に一度のイベントだが、ご祝儀の範囲内で無理のない計画にする。
  2. 人数と費用の関係:招待する人数が増えるほど、食事・引き出物・会場費などの総額も上がる。
  3. 式のスタイル:人前式・教会式・神前式、会費制披露宴など、スタイルによって招待範囲を変える。
  4. 披露宴の規模:親族とごく親しい友人だけの小規模披露宴も選択肢のひとつ。
  5. 両家の人数バランス:新郎側・新婦側の招待客数に大きな差がある場合は、調整を検討する。
  6. 年齢層のバランス:年配ゲストが多い側・友人中心の側など、雰囲気の差が大きくなりすぎないよう意識する。
  7. 「なぜ招待するのか」を明確に:付き合いの長さだけでなく、「今も関係が続いているか」も判断材料にする。

特に、片方のゲストが年配の親族ばかり、もう片方が友人中心という場合は、できる範囲でバランスを意識したリストづくりをしておくと、当日の会場の雰囲気も整いやすくなります。

結婚式招待者の選び方と具体的な手順

ここでは、実際にゲストリストを作るときの流れを、ステップごとに整理します。紙やエクセル、アプリなど、扱いやすいツールを使って進めてみてください。

ステップ1:家族・親族からリストアップ

まずは、お互いの家族構成を共有し、同居の家族・祖父母・叔父叔母・いとこなど、親族の範囲を確認します。「どこまでを親族として招待するか」を両家でそろえることが大切です。

ステップ2:主賓・お世話になった方を決める

続いて、会社の上司や恩師など、主賓として参列してほしい方を選びます。スピーチをお願いしたい場合は、その候補もこのタイミングで挙げておくとスムーズです。

ステップ3:職場・友人・趣味仲間などを整理

職場関係者、学生時代の友人、サークルや趣味でつながりのある人などをリストアップします。「今も交流があるか」「結婚の報告を直接伝えたいか」を基準にしぼり込むと、無理のない人数にまとまりやすくなります。

ステップ4:役割をお願いする人を決める

司会、受付、余興、スピーチなど、当日に役割をお願いしたい人も、この段階で候補に入れておきます。役割をお願いする人は、早めに口頭で相談し、承諾を得てから正式招待すると、お互いに安心です。

ステップ5:全体のバランスと予算を再確認

ひととおり候補が出そろったら、人数・予算・両家のバランスをもう一度チェックします。必要に応じて、二次会のみの招待に切り替える、家族婚にして披露宴を小規模にするなどの調整案も検討しましょう。

最後に、最終版のゲストリストを両家で共有し、了承を得てから招待状の準備に進むと、後からの「招待漏れ」や行き違いを防ぐことができます。

結婚式招待状の書き方と文例紹介

招待する人数や顔ぶれが固まったら、いよいよ招待状の作成です。結婚式の招待状は、新郎新婦本人または両家の父名義で出すのが一般的ですが、最近は新郎新婦連名で出すスタイルも増えています。

和文の正式な招待状では、本文に句読点(、や。)を打たないのが慣習です。その代わりに適度な改行を入れ、読みやすさを整えます。構成は、おおまかに次のような流れになります。

  • 前文:季節の挨拶・相手の健康を気づかうひと言
  • 主文:結婚することの報告・挙式と披露宴のお知らせ
  • 記載事項:日時・会場名・住所・会費の有無など
  • 結び:出席をお願いする言葉・日付・差出人名

特に大切なゲストには、できるだけ直接会って招待状を手渡しし、「本来であれば口頭でお伝えするべきところですが」といった一言を添えると、丁寧な印象になります。郵送の場合も、
「直接ご挨拶申し上げるべきところ 書中にて失礼いたします」といった一文を添えるとよいでしょう。

なお、招待状を受け取った側は、同封された返信はがきに、期限までに出欠とお祝いのひと言を添えて返送するのが基本マナーです。この返信マナーについては、別記事でより詳しく確認すると安心です。

文例紹介 – 新郎新婦本人の名前

新郎新婦本人の名前で送る

新郎新婦の連名で、かしこまった和文スタイルの招待状を出したいときの文例です。
親族や職場の方など幅広いゲストに使える、オーソドックスで失礼のない表現を集めました。
季節のあいさつから結婚の報告、出席のお願いまでを一通り含んだ、基本形として使いやすい文章です。

  • 謹啓 春風がここちよく感じられる頃 私たちは結婚式を挙げることとなりました
    日頃お世話になっている皆様に見守られながら新たな一歩を踏み出したく ささやかながら披露宴を催したく存じます
    ご多用のところ誠に恐縮ではございますが ご臨席賜りますようお願い申し上げます
  • 謹啓 若葉の色がいよいよ深まるこの折 私たちは結婚式を執り行う運びとなりました
    これまで支えてくださった皆様へ感謝をお伝えしたく ささやかな宴を設けたく存じます
    ご出席いただけましたら幸いに存じます
  • 謹啓 爽やかな風に初夏の気配を感じる頃となりました
    私たちはこのたび結婚し 新しい家庭を築くこととなりました
    つきましては日頃よりお世話になっております皆様に お立ち会いいただきたく存じます
    何卒ご臨席賜りますようお願い申し上げます
  • 謹啓 〇〇の候 皆様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
    私たちはこのたび結婚式を挙げることになりました
    ささやかではございますが披露宴を催したく存じますので ご出席いただければこの上ない喜びです

新郎新婦本人の名前で送る・会員制

会費制パーティーや1.5次会など、カジュアル寄りのスタイルで披露の場を設ける場合の文例です。
日頃親しくしている友人や同僚に向けて、「気軽に参加してほしい」という雰囲気を保ちつつも、
招待状としてのきちんと感を残したいときに使いやすい文章をまとめています。

  • 謹啓 春の息吹を感じるこの頃 私たちは人生の新たな門出を迎えることとなりました
    日頃親しくお付き合いいただいている皆様に感謝を込めて ささやかな会員制の披露パーティーを催したく存じます
    ご参加いただけましたら幸いです
  • 謹啓 新緑の美しい季節となりました
    私たちはこのたび結婚し 新しい生活をスタートさせることになりました
    つきましては日頃お世話になっております皆様と楽しいひとときを過ごしたく
    会費制にてささやかなパーティーを開きたく存じます ご出席賜りますようお願い申し上げます
  • 謹啓 春光うららかな折 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます
    私たちは結婚式後 親しい方々をお招きして会費制のパーティーを計画しております
    ご多用とは存じますが ぜひご参加くださいますようお願い申し上げます
  • 謹啓 桜の季節も過ぎ 穏やかな陽気となりました
    私たちはこのたび結婚いたしましたので ささやかながら会費制の宴を設け皆様にご報告申し上げたく存じます
    ご同行いただけましたら幸いに存じます

新郎新婦本人の名前で送る・媒酌人あり

仲人(媒酌人)を立てて挙式・披露宴を行う、やや格式高めのスタイル向けの文例です。
媒酌人ご夫妻への敬意と感謝をきちんと示しつつ、ゲストにも丁寧に出席をお願いする形になっているため、
親族や会社関係の方など、フォーマルな場面でも安心して使える表現をそろえています。

  • 謹啓 皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます
    このたび私たちは〇〇〇〇ご夫妻のご媒酌により結婚式を挙げる運びとなりました
    つきましては僭越ながら披露宴を催したく存じますので ご臨席賜りますようお願い申し上げます
  • 謹啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
    私たちは〇〇〇〇ご夫妻のご媒酌を賜り 結婚式を挙げることとなりました
    ささやかな宴ではございますが ご出席いただき祝福のお言葉を頂戴できましたら幸いに存じます
  • 謹啓 季節の変わり目とはいえ 皆様にはお健やかにお過ごしのことと拝察いたします
    私たちはこのたび〇〇〇〇ご夫妻の温かいお取り計らいにより 結婚式を挙げる運びとなりました
    つきましては日頃の感謝を込めてささやかな披露宴を催したく存じますので ご臨席くださいますようお願い申し上げます
  • 謹啓 皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
    さて 私たちは〇〇〇〇ご夫妻のご媒酌のもと結婚式を挙げることになりました
    つきましてはささかな宴を設けたく存じますので 何卒ご出席賜りますようお願い申し上げます

まとめ

ここまで、結婚式の招待者選びから招待状の書き方・文例までを一通り整理してきました。最後に、実際に準備を進めるときに意識しておきたいポイントをまとめます。

  • 招待者選びは「予算」「会場」「式のスタイル」「両家バランス」の4軸で考える。
  • ゲストは親族・主賓・職場・友人など、グループごとに優先順位をつけて整理する。
  • 最終的なゲストリストは、必ず両家で共有し合意を得てから招待状作成に進む。
  • 招待状は、前文・主文・日時や会場・結びの流れを意識し、句読点なしで丁寧な文面に整える。
  • 特にお世話になっている相手には、可能な限り手渡しやひと言メッセージを添えて招待する。
  • 返信を受け取る側としては、期限までに出欠とお祝いのひと言を添えた返信はがきを返送してもらえるよう、分かりやすく案内する。

招待者選びと招待状の準備は、少し時間がかかる作業ですが、「どんな一日にしたいか」を言葉にしながら一つずつ決めていくことで、当日の満足度も高くなります
お相手やご家族とよく話し合いながら、二人らしいゲストリストと招待状を仕上げていきましょう。

結婚式の招待客選びは、「誰に感謝を伝えたいか」を中心に考えつつ、予算や両家バランスを冷静に調整することが大切です。招待状の文面とデザインで、その想いをていねいに形にしていきましょう。
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