結婚式の基本スタイルとその進行手順

結婚式マナー・結婚式ガイド

結婚式の基本スタイルとその進行手順

結婚式は、二人が夫婦として歩み始めることを皆に伝え、祝ってもらう大切な節目です。
とはいえ、「どんな流れになるのか」「自分たちはどのスタイルが合っているのか」が分からないと、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日本でよく選ばれている教会式・神前式・人前式の3つのスタイルについて、特徴・基本の流れ・準備のポイントをまとめてご紹介します。
「ゲストに失礼のないようにしたい」「自分たちらしい結婚式にしたい」という方は、まず全体像をつかむつもりで読んでみてください。

教会式結婚式の基本と流れ解説

教会式結婚式のイメージ

教会式(キリスト教式)の結婚式は、映画やドラマでもよく目にするスタイルです。
本来はキリスト教の信仰にもとづく儀式ですが、最近は、ホテルやゲストハウスのチャペルで、信者でなくても挙式できるプランが一般的になっています。

教会式の特徴とポイント

  • 雰囲気:パイプオルガンや賛美歌、祭壇など、厳かでドラマチックな雰囲気になりやすい
  • 挙式場所:独立型チャペル・ホテル内チャペル・教会など、さまざまな会場から選べる
  • 宗派:大きく「カトリック」と「プロテスタント」に分かれ、前者は神父、後者は牧師が立ち会うのが一般的
  • 費用の目安:教会での本格的な挙式は約10万円前後(衣装や写真は別途)が一つの目安
  • 事前準備:教会によっては、挙式前に講話やオリエンテーションを受ける必要がある

チャペルや教会での式では、事前にリハーサルや説明が行われることが多いため、「本番で段取りを間違えたらどうしよう…」という不安もやわらぎます。

キリスト教式結婚式の概要 詳細
挙式場所 ホテル・専門式場のチャペルで、信者でなくても挙式可能。プロテスタント教会でも、一般の方の挙式を受け付けるところがあります。
挙式の前提 キリスト教の信者でなくても挙式できるプランが多いですが、教会によっては事前講話への参加が求められる場合があります。
神父と牧師の違い カトリックでは「神父」、プロテスタントでは「牧師」と呼ばれます。ホテルや式場では、専任の聖職者や、挙式専任の司式者が担当することもあります。
リハーサルやレクチャー 多くの会場で、挙式当日または事前に、入退場や立ち位置、誓いの言葉のタイミングなどの説明・簡単なリハーサルが行われます。
挙式費用の目安 本格的な教会での挙式料は約10万円前後が一つの目安です(衣装・写真・装花などは別途)。
役割 聖職者(神父・牧師)が式を進行します。
新郎の横には「ベストマン」(新郎の信頼する友人など)、新婦には「メイド・オブ・オナー」(花嫁の介添え役)が付く形もあります。
特記事項 ライスシャワーやフラワーシャワーは、教会や式場の方針により可否が異なります。式後の記念撮影やガーデンでの演出がセットになっているプランもあります。

教会式の一般的な進行例

教会式のおおまかな流れは、次のようになります。

  1. オルガン演奏・前奏
  2. 新郎・ベストマンの入場
  3. 新婦入場(エスコート役と共に)
  4. 賛美歌斉唱・開式のことば
  5. 聖書朗読・説教
  6. 誓いの言葉
  7. 指輪交換
  8. 結婚証明書への署名
  9. ユニティーキャンドル点火などの象徴的な儀式
  10. 誓いのキス・結婚宣言
  11. 退場(ライスシャワー・フラワーシャワーなど)
教会式を選ぶときは、宗派や会場ごとの決まりごとを早めに確認することが大切です。
写真撮影・シャワー演出・音楽の持ち込みなど、細かなルールは会場によって異なります。

伝統的な神前結婚式の概要と手順

神前結婚式のイメージ

神前結婚式は、日本の神道にもとづく伝統的なスタイルです。
神社や神殿で、神職と巫女の進行のもと、神様に結婚を報告し、両家の結びつきを誓うことを大切にしています。

挙式時間は約30分〜1時間ほどが一般的で、厳粛で落ち着いた雰囲気のなかで執り行われます。

神前式の特徴

  • 神道の儀式:祝詞奏上や玉串奉奠など、日本の神道の作法にもとづいて進行します。
  • 家族の結びつき:新郎新婦だけでなく、両家の家族が神前に並び、「家と家」のご縁を結ぶ考え方が反映されています。
  • 厳粛な雰囲気:神社の本殿や神殿で行われるため、落ち着いた雰囲気で式に集中しやすいのが特徴です。

神前結婚式の流れ

  1. 入場:神職や巫女に先導されて、新郎新婦と両家の代表者が神前へ進みます。
  2. 修祓(しゅばつ):お祓いを受け、心身を清めます。
  3. 祝詞奏上:神職が、二人の結婚を神様に報告し、加護を祈る祝詞を読み上げます。
  4. 三々九度:新郎新婦が杯でお酒を三回ずつ交互にいただき、絆と契りを表します。
  5. 誓詞奏上:新郎新婦が神前で誓いの言葉(誓詞)を読み上げます。
  6. 指輪交換:指輪交換を取り入れる神前式も増えています。
  7. 玉串奉奠:新郎新婦・両家代表が玉串を神前に捧げ、一礼します。
  8. 親族盃の儀:両家の親族でお神酒をいただき、ご縁を確かめ合います。
  9. 退場:式を終えた新郎新婦が、参列者の祝福を受けながら退場します。

神前式の服装と参列スタイル

  • 服装:新郎は羽織袴、新婦は白無垢や色打掛など、和装を選ぶことが一般的です。親族も和装または礼服を着用するケースが多くなります。
  • 参列者:家族・親族中心の少人数で行われることが多く、落ち着いた雰囲気を好むカップルに向いています。
神前式を選ぶ場合は、神社の場所や移動手段、親族の着付けの手配などもセットで考えておくと安心です。
「和装で神社」というシンプルなイメージだけでなく、参列者の負担や当日の移動も含めて全体の流れをイメージしておきましょう。

自由でユニークな人前結婚式の魅力

人前結婚式のイメージ

人前結婚式は、宗教や形式にとらわれず、ゲストを証人として結婚を誓うスタイルです。
ふたりらしさを前面に出しやすく、演出の自由度も高いため、近年人気が高まっています。

二人の出会いの場所や思い出の場所、レストラン、ガーデン、海辺など、場所を自由に選べるのも大きな魅力です。
挙式と披露宴を一体化し、立食パーティのような雰囲気で進行するケースも増えています。

人前結婚式の特徴

  • 自由度:誓いの言葉・BGM・演出などを、カップルの好みや価値観に合わせて決められる
  • 証人:ゲスト全員を証人としたり、恩師や友人を「立会人代表」として指名したりと柔軟
  • 費用面:会場の選び方によっては、挙式費用を抑えやすい場合もある
  • 雰囲気:カジュアル寄り〜フォーマル寄りまで、演出次第で幅広く調整できる

カジュアルで自由な人前結婚式の流れ

人前結婚式には決まった「型」はありませんが、はじめて計画する場合は、次のような基本の流れをベースに考えるとイメージしやすくなります。

ステップ 内容
入場 新郎が先に入場して待機し、その後新婦が父親や親族と共に入場するなど、スタイルに合わせて演出を決めます。
オープニング・スピーチ 司会者または友人代表が開会の挨拶を行い、結婚式の趣旨とカップルの紹介を行います。
音楽やパフォーマンス ゲストやプロのミュージシャンによる演奏・歌・ダンスなど、二人らしい演出を取り入れます。
誓いの言葉 新郎新婦が交互に、互いへの思いやこれからの生活に対する誓いを読み上げます。
指輪の交換 結婚指輪を交換し、誓いを目に見える形で表現します。
シンボリックな儀式 砂合わせ・キャンドル点火・植樹など、二人の結びつきを象徴するオリジナル演出を行うこともできます。
友人や家族によるスピーチ ゲストからのメッセージや祝福の言葉をもらい、会場全体で祝福の気持ちを共有します。
読み物や詩の朗読 愛や家族にまつわる詩・文章を朗読し、式全体のテーマを印象づけます。
閉会の挨拶 司会者または新郎新婦が結婚式の締めくくりの言葉と感謝を述べます。
退場 カップルがゲストに見送られながら退場し、そのまま写真撮影や歓談へ進むケースもあります。
レセプション(披露宴) 食事やパーティスタイルでゲストとの交流を楽しみます。ケーキ入刀やお色直しなど、披露宴の定番演出を組み合わせることも可能です。

人前結婚式は、台本の自由度が高い分、準備段階で「どこまで自由にするか」を決めておくことが大切です。
司会進行やBGM、誓いの言葉の内容など、決める項目を書き出しておくと、打ち合わせもスムーズになります。

「こんな演出をしてみたい」「ゲストと一緒に楽しめる時間にしたい」など、二人の希望を遠慮せずにプランナーや司会者に相談してみましょう。
人前結婚式は、アイデア次第で何通りもの形を作ることができます。

まとめ:自分たちらしい結婚式スタイルを選ぶために

今回は、教会式・神前式・人前式という三つの基本スタイルについて、それぞれの特徴と流れをご紹介しました。

  • 教会式:ドラマチックで厳粛な雰囲気。チャペルや教会で、聖職者のもとキリスト教式の流れで進行する。
  • 神前式:日本の神道にもとづく伝統的なスタイル。家と家の結びつきを重視し、和装がよく似合う。
  • 人前式:宗教色を持たず、ゲストを証人として誓う自由なスタイル。場所や演出のアレンジがしやすい。

どのスタイルにも、それぞれの良さと向き・不向きがあります。
「誰に来てほしいのか」「どんな雰囲気で過ごしたいのか」「家族の希望はどうか」を話し合いながら、二人とご家族に合ったスタイルを選んでいくことが大切です。

本記事の内容を参考にしつつ、式場見学やプランナーとの相談を重ねて、心から納得できる一日の形を見つけてみてください。

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