結婚式の受付係や司会者の準備について説明
結婚式という特別な一日をスムーズに、そして温かい雰囲気のまま進めるためには、
受付係や司会者、スピーチを任された人など、多くの「お手伝い役」の存在が欠かせません。
この記事では、受付係と司会者を中心に、披露宴での基本マナーやスピーチのコツをまとめました。
「急に頼まれて不安」「何を準備したらいいか分からない」という方でも、この記事を読みながら一つずつ確認していけば、安心して当日を迎えられるように構成しています。
結婚式のサポート役:受付係と司会の基本

結婚式・披露宴を支える代表的な「お手伝い役」が、受付係と司会者です。
どちらも、新郎新婦や親族に代わってゲストと直接やり取りするため、第一印象や安心感に大きく関わります。
受付係の主な役割
受付係は、披露宴会場でゲストを最初に迎える「顔」のような存在です。主な役割は次の通りです。
- 笑顔でゲストを迎え、丁寧に挨拶をする
- 芳名帳への記帳を案内する
- ご祝儀を預かり、金額が見えないように整理する
- 席次表を渡し、テーブル位置を簡単に案内する
- トイレ・控室・更衣室などの場所を案内する
- 親族から託された車代やお礼を、指定されたゲストに渡す
とくに、受付係は披露宴の開始前に会場に到着し、新郎新婦や両親へ挨拶を済ませておくことが大切です。
当日の流れや注意点も、このタイミングで最終確認しておくと安心です。
司会者の主な役割
司会者は、披露宴全体の進行役です。人前式を行う場合には、挙式の進行まで担うこともあります。
- 開宴の挨拶や進行のアナウンスを行う
- 新郎新婦やゲストの紹介、スピーチの呼び込み
- ケーキ入刀・祝電紹介・余興など、各プログラムの橋渡し
- 会場の雰囲気に合わせて、和やかさや感動を引き出す
- 時間配分を意識し、予定時間内にお開きまで進める
- 受付係・司会者ともに、新郎新婦から「信頼して任された役割」
- 当日は少し早めに会場入りし、親族・会場スタッフと連携を取る
- 分からないことはその場で確認し、一人で抱え込まない
受付係を頼まれたときの準備と当日の流れ
「受付をお願いしたい」と頼まれたときは、当日までにやっておくと安心な準備がいくつかあります。ここでは、事前準備・持ち物・当日の動きに分けて整理します。
事前に確認しておきたいこと
- 受付開始の時間と、何時に会場へ到着すべきか
- 受付を担当する人数と、自分の立ち位置・役割(案内・受け取りなど)
- ご祝儀の管理方法(箱・金庫の用意、親族への引き渡しタイミング)
- 車代やお礼を渡すゲストのリストと渡し方
受付係の持ち物の一例
- 筆記用具(ボールペン・メモ帳)
- 腕時計(スマホを見なくても時間を確認できるとスマート)
- 必要であれば簡単なメモ(車代を渡す相手の名前など)
当日の基本的な流れ
当日の大まかな流れは、次のようにイメージしておくと分かりやすくなります。
- 披露宴開始の30〜40分前には会場に到着する
- 新郎新婦・両親・会場スタッフに挨拶し、最終確認を行う
- 芳名帳・ご祝儀箱・席次表の配置を整え、受付開始
- ゲストへ挨拶し、ご祝儀を預かって芳名帳を案内、席次表を渡す
- 受付終了後、ご祝儀や車代などを指定された親族に引き渡す
- 自分もゲストとして披露宴に参加し、席に着く
心を動かす司会者の役割と準備

披露宴の司会者は、進行を管理するだけでなく、会場全体の空気をつくる存在です。
プロに依頼することもあれば、友人や職場の同僚が司会を務めることもあります。
人前式を行う場合は、結婚式本編の進行まで担当することもあり、役割はさらに広がります。
司会者が事前にやっておきたいこと
- 新郎新婦から、出会いのエピソードや当日のこだわりをヒアリングする
- 進行表を受け取り、各プログラムの流れと時間配分を確認する
- 来賓スピーチ・余興・祝電などの順番と名前の読み方をチェックする
- 会場責任者とマイク・音響・入退場の導線などを事前打ち合わせする
当日気をつけたいポイント
当日は、披露宴の1時間前には会場に到着し、新郎新婦やご両親へ挨拶し、祝電の内容や進行表の最終確認を行うと安心です。
- マイクの位置や立ち位置、入退場のタイミングを会場スタッフと再確認する
- プログラムが押している・早く終わった場合の調整案を頭に入れておく
- 「別れる」「切れる」「終わる」などの忌み言葉を使わないように気を配る
- 緊張しているゲストスピーカーへのフォローの言葉を用意しておく
- 自分が目立つのではなく、「新郎新婦とゲストを引き立てる」役目だと意識する
- 言葉づかいは丁寧に、しかし堅くなりすぎないよう温かさを大切にする
- トラブルや予定変更があっても、落ち着いて笑顔で対応する
披露宴での受付・着席マナーと基本の振る舞い

受付係や司会者を頼まれていないゲストにとっても、当日の動き方や振る舞いは大切なマナーです。
とくに「到着時間」「受付」「席での過ごし方」は、最低限押さえておきたいポイントです。
主な流れと注意点を、表にまとめると次のようになります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 到着と準備 | 式場で着替える場合は40分前、着替え不要なら20分前を目安に到着し、化粧室で髪型やメイクを整える。 |
| 受付での行動 | 披露宴開始15分前までに受付を済ませる。ご祝儀をふくさから出して渡し、芳名帳に記帳して一礼。 |
| 荷物と携帯電話 | 不要な荷物はクロークに預け、携帯電話はマナーモードか電源オフにしておく。 |
| 控室での過ごし方 | 新郎新婦や親族を見かけたら、簡単にお祝いの言葉を伝える。ウェイティングバーの飲み物は控えめに。 |
| 会場への入場 | 席次表で自分のテーブルを確認し、近くのゲストに軽く会釈して着席する。 |
| 乾杯・食事 | 乾杯の発声に合わせてグラスを目の高さまで上げる。料理は同じテーブル全員に行き渡ってから食べ始める。 |
| 席でのマナー | スピーチや余興の最中は私語を控え、拍手や笑顔で場を盛り上げる。 |
| 退席時 | ナプキンを軽くたたんでテーブルに置き、新郎新婦と両親に一言お礼を伝えてから会場を後にする。 |
とくに、ご祝儀はふくさから出して、表書きの向きを相手側にそろえて両手で渡すことが大切です。
受付係も安心して受け取りやすくなります。
結婚式での感動的なスピーチのコツ

結婚式のスピーチは、「立派なことを言う場」ではなく、新郎新婦をよく知る人が、その人柄や思い出をゲストと共有する時間です。
形式よりも、「誰が」「どんな気持ちで」話しているかが伝わると、自然と感動的なスピーチになります。
スピーチ全体の基本構成
迷ったときは、次の3ステップ構成にすると話しやすくなります。
- ① あいさつと自己紹介:呼ばれた立場・名前・新郎新婦との関係を簡潔に伝える
- ② エピソード紹介:その人らしさが伝わる具体的な思い出を1〜2個に絞って話す
- ③ 結びの祝福メッセージ:二人へのお祝いの言葉と、今後に向けたひと言で締める
とくに②のエピソード部分は、「性格が良い」「優しい」といった抽象的な言葉だけでなく、
その様子が目に浮かぶ具体的な場面を1つ取り上げると、聞き手の心に残りやすくなります。
時間と文字数の目安
結婚式のスピーチは、立場に関わらず1人あたり3〜5分程度が目安です。
話すスピードにもよりますが、日本語ではおおよそ800〜1,200文字程度に収まると聞きやすくなります。
- 短すぎると…形式的に感じられ、せっかくの機会がもったいない
- 長すぎると…他の進行に影響し、会場全体が少し疲れてしまう
原稿を用意したら、実際に声に出して読んでみて、時間と息継ぎのしやすさを確認しておくと安心です。
エピソード選びのポイント
感動的なスピーチにしたいときは、次のようなエピソードから選ぶと、無理なく内容がまとまりやすくなります。
- 新郎(新婦)の「優しさ」や「誠実さ」が伝わる出来事
- 困難な場面を一緒に乗り越えたときのエピソード
- 学生時代・職場・部活動など、聞き手もイメージしやすい場面
- 新郎新婦が出会ってから「変わった」と感じる部分
反対に、過去の失敗談や恋愛遍歴、内輪だけが分かる話を延々と続けるのは避け、
会場にいる全員が「素敵な人だな」と感じられる内容を選ぶことが大切です。
言葉遣いとNG表現の注意点
結婚式では、縁起を気にする場面も多いため、スピーチでも配慮が必要です。
- 「別れる」「切れる」「終わる」などの忌み言葉は避ける
- 病気や不幸に関する話題はできるだけ控える
- お酒の失敗談・武勇伝など、場の空気を乱す可能性がある内容は避ける
- 敬語は完璧でなくてよいので、丁寧でやわらかい表現を心がける
うまく話そうとするよりも、「おめでとう」という気持ちを素直に言葉にすることが、いちばんのコツです。
結婚式スピーチの例文集(友人・上司・恩師)
ここからは、先ほどのコツを踏まえた立場別の例文をご紹介します。そのまま使うのではなく、名前・エピソード・関係性を自分なりに置き換えてアレンジしてください。
友人代表のスピーチ例
文例1:友人代表としてスピーチする場合(約500文字)
皆さま、本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
ただいまご紹介にあずかりました、新郎○○さんの友人の△△と申します。○○さんとは大学時代からの友人で、本日このような形でお祝いの言葉を述べる機会をいただき、大変光栄に思っております。
学生時代の○○さんは、勉強もサークル活動も全力で取り組む一方で、周りが困っているときには必ず声をかけてくれる存在でした。試験前には、徹夜でノートをまとめてみんなに配ってくれたこともあります。自分のことだけでなく、周りの人のことを自然に気にかけられる優しさが、○○さんの一番の魅力だと感じています。
そんな○○さんが、△△さんと出会ってからは、以前にも増して穏やかで幸せそうな表情を見せてくれるようになりました。お二人が将来の話を楽しそうにしている姿を見ていると、互いに支え合いながら明るい家庭を築いていかれるのだろうと、友人としてとても心強く感じています。
○○さん、△△さん、これから先、嬉しいことも大変なこともあるかと思いますが、今日のこの気持ちを忘れずに、どうか手を取り合って歩んでいってください。お二人の毎日が笑顔であふれることを心よりお祈りしまして、友人代表としてのお祝いの言葉とさせていただきます。
本日は、本当におめでとうございます。
職場の上司・先輩としてのスピーチ例
文例2:職場の上司・先輩としてスピーチする場合(約600文字)
皆さま、本日は○○さんと△△さんのご結婚、誠におめでとうございます。
私は、新郎○○さんの勤務先で上司(先輩)を務めております、株式会社□□の◇◇と申します。このような晴れの日に、ご挨拶の機会を頂戴し、大変光栄に存じます。
○○さんが入社された当初、右も左も分からない中で、一つひとつの仕事に真摯に向き合う姿がとても印象的でした。慣れない業務に戸惑いながらも、分からないことはそのままにせず、自ら進んで質問し、メモを取り、次には同じミスをしないよう努力を重ねていました。
特に印象に残っているのは、重要なプレゼンテーションを控えたプロジェクトです。資料作成のために連日残業が続き、チーム全体が不安を抱える中でも、○○さんは最後まで前向きな姿勢を崩さず、周りのメンバーに声をかけながらまとめ役として動いてくれました。無事に案件が成功したとき、「皆さんが支えてくださったおかげです」と一言添えた○○さんの言葉に、その謙虚さと人柄の良さが表れていたと思います。
その責任感と周囲への感謝を忘れない姿勢は、きっとこれからのご家庭でも大きな力になることでしょう。△△さんと力を合わせて、どんな出来事も二人で乗り越えていかれることと、私どもも信じております。
○○さん、△△さん、お二人の新しい門出を心よりお祝い申し上げるとともに、末永いご多幸とご両家の皆さまのご健勝をお祈りいたします。
本日は、誠におめでとうございます。
恩師・先生としてのスピーチ例
文例3:恩師・先生としてスピーチする場合(約400文字)
皆さま、本日は○○さんと△△さんのご結婚、心よりお祝い申し上げます。
私は、新郎○○さんが高校生の頃に担任をしておりました、□□と申します。このような大切な日に、お祝いの言葉を述べる機会をいただき、大変うれしく思っております。
○○さんは、在学中からクラスの中心的な存在でした。文化祭の準備では、意見がまとまらず雰囲気が重くなったときに、「一度みんなで落ち着いて考え直そう」と声をかけ、ひとり一人の意見を丁寧に聞きながら、全員が納得できる形にまとめてくれました。その姿を見て、仲間を大切にする人柄と、周囲を自然と前向きにする力を持った生徒だと感じていました。
今日、そんな○○さんが△△さんという素敵なパートナーと出会い、新しい家庭を築いていかれることを、教師として本当に誇らしく思います。どうかこれからも、お互いを思いやる気持ちを大切にしながら、温かいご家庭を築いていってください。
お二人の未来に、たくさんの幸せと笑顔が訪れますよう、心よりお祈り申し上げます。
本日は、本当におめでとうございます。
まとめ:結婚式を支える「受付・司会・スピーチ」の心構え

- 受付係は、ゲストを最初に迎える重要な役割。ご祝儀・芳名帳・案内をていねいに行う。
- 司会者は、時間管理と雰囲気づくりの両方を担う進行役。事前の打ち合わせと忌み言葉への配慮が大切。
- 一般のゲストも、到着時間・受付・席でのマナーを意識することで、式全体を気持ちよく支えられる。
- スピーチは、肩肘を張りすぎず、二人への感謝と祝福が伝わる内容であれば十分に心に残る。
任された役割に少し準備を添えるだけで、新郎新婦にとっても、自分自身にとっても、忘れられない一日になります。
不安な点は一人で抱え込まず、新郎新婦や会場スタッフと相談しながら、安心して当日を迎えてください。

